今回は、Worldcoin Japanミートアップに参加してきた【中編】ということで、
ワールドコイン開発者であるティアゴさんのプレゼンテーションの内容をまとめます。
結論から言うと、これを読めばワールドコインの本質がわかります。
開発者がどのような想いで開発して、なぜ全人類にWorldIDが必要なのか、すべて理解できるはずです。
実際に開発者のティアゴさんの顔や雰囲気、話し方や声を聴いた今回のまとめは信頼性も高いと考えています。
また、本記事を読むことで、ワールドコインを応援していくモチベーションアップにつながれば嬉しいです。
前回の内容をまだ読んでいない方は、まずは前編を読んでくださいね。
ワールドコインのはじまり
いまから4年前のある日、
創設者のサム・アルトマン氏は、AIの時代が想像よりも急速に進歩していることに危機感を感じるようになりました。
AIの技術が生活の一部になることで暮らしが豊かになる一方、「人間の脅威となり得る場面も出てくるだろう」とサムは考えていました。
その近い将来に訪れるだろう課題を解決する一つのツールとして、ワールドコインは誕生しました。
人間の身体の中で、最も損傷や変化の少ない瞳の中にある虹彩を使うことで、人間とAIを区別できると考えたのです。
この課題を解決するには、全人類の虹彩をスキャンする必要があり、それにはスキャンをする機器が必要でした。
こうして作られたのがオーブです。現在ではオーブを世界各国に設置し、虹彩認証の活動が進められています。
WorldIDを発行するオーブの役割
WorldIDを発行するオーブの役割をティアゴさんがざっと話してくれました。内容は以下の通りです。
まずは顔全体をみて、人間であるかどうかを確認します。
それから以前に認証歴があるのかどうかを確認します。※同一人物は2回登録はできないようになっている。
その結果、「ひとりの人間」という証明がされたのち、IDを発行する。
人間であること、それから個人を認識し証明するIDを発行してくれる。これがオーブの役割です。
この中の一つでもエラーになってしまうと、虹彩の信頼性を失ってしまうことになるとても重要なツールです。
ワールドコインの信頼は、すべてこのオーブにかかっているんだ!
WorldIDは世界でどのくらい発行されているのか
2023年10月現在、世界全体でおよそ240万人の登録者がいるようです。
目標はもちろん、全世界で登録者を拡大すること。それには膨大な時間とコストがかかりますね。
ワールドコインプロジェクトは2023年7月24日、東京で開催された仮想通貨のイベント「WebX」に合わせて、グローバルチームが日本に上陸しました。
今後も日本で本格的に活動を拡大していくと話していました。
3つの計画
計画1:AIの被害を受ける人たちを救う経済
AIの普及によって便利になる一方で職を失う人も出てきます。
このような被害を受ける人々に対して、AIが自動で稼いだ利益を平等に分配していくというようなツールをワールドコインは作ろうとしている。
計画2:AI技術を分散させ安全な運用をする
AI技術はとても強力なツールです。それを一つの団体が支配してしまうと、脅威になります。悪用する組織に独占されてしまったら悲惨な事件も起きるでしょう。
そうならないためには、全人類でAIを管理する必要があります。どうやって管理するのか?この点についても考えています。
計画3:AIと人間を区別するための認証
※ここで解説する「区別できること」がいちばん重要だと話していました。少し長くなりますがしっかりと理解する必要がありそうです。
AIが学習を続けると、AIは人間と全く同じ行動ができるようになります。
そんなAIに勝手にされると困ることは大きく分けて以下の3つです。
- ネット上でサイトやサービスを無限に作る
- サイトやアプリのログイン
- 2段階認証の突破
なにがどう問題なのかな・・・
これらを好き勝手にされてしまうと、以下のような問題が発生します。
例えば、X(Twitter)・InstagramなどのSNSでは自動ボットが無限につぶやきを投稿したり、自動生成した画像を投稿したら?
ユーザーが不便になったり、企業側のサーバーなどコストの負担も増えますよね。
さらに、悪用ボットで無限に詐欺をおこなったりすれば・・・一瞬で膨大な事件が発生し、企業は運用を緊急停止するしかなくなります。
つい先日、イーロン・マスク氏がXのbot対策として閲覧以外は有料化することを検討しているとつぶやきました。
他のSNSも例外ではありません。
こうした問題は、いつ起こってもおかしくないと言います。この課題を解決するためには、
インターネットで作り出されるコンテンツが「人間が作ったのものなのか、AIが生成したものなのか」という区別ができなければいけません。
今現在でも自動でSNSアカウントを運用させたり、ニュース記事を自動で生成するAIアプリケーションのマーケットは急拡大しつつあります。
AIが日々進化している一方、認証セキュリティの技術は数年前からほとんど変化していません。
私たちが日々使っているログイン方法は、
ID・パスワード・画像の照合(画像の中の消火栓をすべて選択してください。)・メール認証。このような手段だと思います。
こうした現在のセキュリティでは、AIによって簡単に突破されてしまいます。
それらを解決するのがワールドコインです。
人間であるという証明をログインパスワードに組み込むことで、人間とAIを区別できるようになります。
つまり、ワールドコインのWorldIDを使ったログイン機能を組み込むだけで、
Google・Microsoft・Facebook・Amazon・Metaのようなテック企業と、その利用者をAIの脅威から保護することができる。
これが最も重要な計画です。
AIを安全に活用するにはWorldIDの証明技術が必要なんだって。
これら3つの計画はすべて個別のものに思えるかもですが、
「3つ目の人間の証明さえ解決できれば、全てが解決できると考えている。」このように語っていました。
ワールドコインは会社じゃない
これまで説明したことがワールドコインが目指している全てです。
注意しなければいけないこと、それはワールドコインは会社ではなく財団だということ。
ティアゴさんは、このことを強調して話していました。
スタートはワールドコイン自身が操作していたプロジェクトですが、WorldID保有者が増えれば運営は、
本来の理想である保有者それぞれの投票によって運営する体制に変わっていきます。
あくまで走り出しをサポートしただけで、メンバーが揃えば皆さんの投票により健全に運営されていきます。このように話していました。
投票ってどうやってするの?
ちなみに投票には、定期的に配布されるWLDを使用するようです。この仕組はガバナンストークンと言います。
WLDを独占してしまえば、事実上独裁できてしまうのでは?と思いますが・・・
トークンの保有比率を制限するなどといった、対策についてのことは話していませんでした。
それにしても独裁者がいないって、とても良いことに感じますが本当に先導者がいない組織というのは成り立つのだろうか。
まとめていてこのように感じました。開発者の連絡先をいただいたので、時間を奪わない程度に後日伺ってみようと思います。
これでティアゴさんからのプレゼンテーションは一旦終了し、続いて質問コーナーに入りました。
気づくとあっという間に時間は過ぎていて、テーブルに置かれたピザは冷たくなっていました。
・・・冷めて固くなったピザもイケる。
またQ&Aについては、次の後編をご用意しております。※準備中
こちらもさらに踏み込んだ内容となっているので、ぜひ続きをお楽しみください。
後編についても編集が終わりましたらXにて告知します。
今回は以上になります。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
ではまた。
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