ソーラーDIYで車の古バッテリーを使ったら、グラインダーで全部の電気が止まった。初心者がはまるバッテリー選びの罠

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「ソーラーパネル買ったはいいけど、バッテリーって何使えばいいの?」

「車のバッテリーが余ってるんだけど、これ使えるのかな…」

こんにちは、YAMANASHI TECHのこあきなです。
山梨の山奥で、ソーラーで電気を自給する暮らしをしています。

今回は、ソーラーDIYを始めたての頃に必ず通る「バッテリー問題」について正直に話します。

結論から言うと、初心者にはリン酸鉄リチウム(LiFePO4)バッテリー一択です。

ただ、そこに辿り着くまでに僕は車のバッテリーで失敗して、12Vシステムごと作り直して、かなり遠回りをしました。

同じ失敗をしてほしくないので、その体験をそのまま話します。


目次

車の「中古」バッテリー、使えるの?

最初に試したのが、車から外した中古の鉛バッテリーでした。

小屋のLED照明をつないだら、ちゃんとついた。
防犯カメラも動いた。
スマホも充電できた。

「あれ、これで全然いけるじゃん。無料でラッキー」

そう思って調子に乗っていたある日、ソーラーシステムを拡張しようと端子台になる銅板を自作することにしました。

既存のソーラーシステムの電源でグラインダーを回して、銅板をカットしようとしたんです。

スイッチを入れた瞬間、インバーターから「ピーーー」って警告音が鳴って、赤ランプがついて、繋いでいたすべての電気が止まりました。

うわ、壊れた?ってめちゃくちゃ焦りました。
インバーターってわりと高価なので、笑えません。

インバーターの電源を入れ直したら、普通に元通りになりました。

ヒヤヒヤしましたよ。下手したら内蔵ヒューズが飛んで、交換の手間が増えるところでした。

定格は確認していたし、「全然余裕じゃん」って鼻くそほじってたんです。

でも当時はまだ素人だったので、モーター系の「突入電流」の恐ろしさを完全に舐めていました。

グラインダーはスイッチを入れた瞬間、定格の何倍もの電流が一気に流れます。
車の鉛バッテリーは、それに対応できない。

「じゃあ、突入電流さえ気をつければ鉛バッテリーでもいけるんじゃ?」

そう思いますよね。でも、それだけじゃなかったんです。


鉛バッテリーのじわじわしたストレス

突入電流の問題をクリアしたとしても、鉛バッテリーにはじわじわ消耗させられる問題が残っています。

計算上は「まだ容量あるはずなのに」というタイミングで止まる。
ざっくり半分くらい使ったかな?ってあたりで電圧が落ちてくるんです。

しかも鉛バッテリーって、中の液(電解液)が減ってくる。

液が減ったら補充しないといけないし、放置すると危ない。
端子のまわりに白い結晶みたいなものがついてきて、液漏れも心配になってくる。

「これ、ちゃんと管理しないといけないのか…」ってじわじわ消耗していきました。

それに表示されている容量の約半分までしか安全に使えないというのも、後から知りました。

「100Ah」と書いてあっても、実際に安全に使えるのは50Ah。

知らなかった。そして劣化も想像より早くて、結局1年も持たなかったです。

ちなみに、鉛バッテリーはサルフェーションを解消できる専用の充電器がAmazonで3,000円くらいで売っています。これを使うと延命・復活することがあるので、今すでに鉛バッテリーを使っている人は試してみる価値はあります。

ただ、そもそもの話として、管理の手間がかかるバッテリーで消耗したくない。そう思い始めたところで、次の問題が出てきました。


12Vシステムの限界と、やり直しのコスト

このころ、もうひとつ気づいたことがありました。

12Vシステムって、電流が上がりやすいんです。

同じ電力を使おうとすると、電圧が低いぶん電流が大きくなる。
そうなると配線が太くなるし、発熱や損失も増える。

やっていくなかで「24Vのほうがいいな」とわかってきて、結局システムを入れ替えることにしました。

幸い12Vの機材ってどれも安いんですよね。
インバーターは1万円くらい。
チャージコントローラーは12V/24Vの自動検知だったので、そのまま使えた。

ただ配線はやり直し。
材料費と時間がかかりました。

最初から24V・リン酸鉄で組んでいれば、このコストは丸ごと不要でした。

で、そのタイミングでちゃんと調べたのが、リン酸鉄リチウムバッテリーです。


そしてリン酸鉄リチウム(LiFePO4)に辿り着いた

最初は名前にビビっていました。

「リン酸鉄リチウムイオン」って、なんか難しそうじゃないですか。

でも調べれば調べるほど、むしろ初心者にこそ向いているとわかってきました。

容量が素直に使える

鉛バッテリーは計算上の容量の半分しか使えませんでしたが、リン酸鉄は7〜8割まで使えます。

僕はバッテリーを長持ちさせたいから5割あたりで止まるよう設定していますが、それは「そうしたい」からであって、限界じゃない。

余裕を持って使える、というのが精神的にかなり楽です。

発火しにくい

「リチウムって燃えそう」というイメージ、ありますよね。

でもLiFePO4は、リチウムの中でも化学的に安定していて、発火のリスクがほぼありません。

屋外に設置したり、小屋の中に置いたりすることを考えると、これが一番安心できるポイントです。

メンテナンスがいらない

液の補充も、端子の結晶掃除も、不要です。

設置したら、充電して使うだけ。

リン酸鉄に切り替えてから、バッテリーのことをほとんど気にしなくなりました。

鉛バッテリーのときのあのじわじわしたストレスが、完全になくなった感じです。


バッテリー選びで絶対に知っておくこと:「Wh」で見る

ここだけ、しっかり頭に入れてください。

バッテリーを選ぶとき、「100Ah」という数字だけで比べると失敗します。

重要なのは「Wh(ワットアワー)」という単位です。

計算はシンプルで、

Wh = 電圧(V)× 容量(Ah)

たとえば、

  • 12V 100Ah バッテリー → 1,200Wh
  • 24V 100Ah バッテリー → 2,400Wh

同じ「100Ah」でも、容量は2倍違います。

まじか、ってなりますよね。
「Ah同士で比べれば同じ」は間違いです。

必ずWhで確認してください。これだけで、バッテリー選びの失敗がかなり減ります。

「じゃあ、自分には何Whが必要なの?」という疑問が出てきますよね。そこが次の話です。


「で、何Whが必要なの?」という疑問を解決します

ここが、一番困るポイントだと思います。

「必要な容量の計算って難しそう…」

わかります。電圧とか電流とか、慣れないうちは頭が痛くなりますよね。

そこで、使いたい家電を選ぶだけで必要な容量が自動で出てくるシミュレーションアプリを作りました。

ソーラーレシピ」といいます。

  1. 使いたい家電を選ぶ
  2. 1日に何時間使うかを入力する

それだけで、「必要なWh数」と「おすすめの製品候補」が自動で出てきます。

「計算とか無理」という人でも、感覚でわかるように作っています。まず使ってみてください。


こんな人は、まだリン酸鉄を買わなくていいです

最後に、正直なことを言います。

「まだ何に使うか決まっていない」「小さい電力で試したいだけ」という段階なら、まずはポータブル電源からスタートする方が失敗しにくいです。

ただ、「安いから」という理由だけで中古の鉛バッテリーや粗悪なリチウムを選ぶのはやめてください。

最終的にシステムを組み直す羽目になって、結局高くつきます。

体験済みです。


まとめ

  • 車のお古バッテリーは、LED・カメラ・スマホ充電くらいなら使える
  • モーター系には使えない。「突入電流」が思っている10倍怖い
  • 鉛バッテリーは液の管理・端子の結晶・半分しか使えない、の三重苦
  • 12Vシステムは安いが、やり直しのコストが出やすい
  • リン酸鉄リチウム(LiFePO4)が初心者には最適
  • 選ぶときは「Ah」ではなく「Wh」で比較する
  • 必要な容量は「ソーラーレシピ」で計算できる

バッテリー選びは、最初の一歩さえ間違えなければあとはシンプルです。

遠回りした分だけ、正直に話せることがあります。参考になれば。

>> DIY太陽光発電シミュレーター「ソーラーレシピ」を使ってみる

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