普段からミッションを思いやる運転を心がけていれば、DCT搭載車でも10万キロを超えて快調に走行することはできます。
それに対して、4万キロしか走行していないボルボでも「トランスミッションセイノウテイカ」の警告灯が点灯し、高額な修理費用がかかったり・廃車になってしまう車体もあります。
このように差がでる一番の要因、それはドライバーの乗り方です。ミッションに優しい乗り方を心がけるだけで寿命は伸ばせます。
今回は、定期的なメンテナンス・運転スタイル・そして長距離ドライブ時の休息の必要性など、注意すべきポイントをご紹介します。これらを守ることで、あなたの愛車も長く快適な走りを続けることができるでしょう。
この記事が、悩み解決のヒントになれば嬉しいです。
筆者の権威性・信頼性
これまでに10万キロを超えた過走行車を5台乗り潰してきた経験から、起こりやすいトラブルや修理にかかる費用までをアドバイスできます。
みんなが選ばない車に魅力を感じます。
最高距離は23万キロ
これまで過走行車を乗り潰す中で、たくさんのトラブルに見舞われてきました。
その体験談をもとに、記事を執筆しています。
さらに、輸入車専門で20年以上のキャリアがある、ベテラン整備士さんから教えてもらったノウハウも共有します。
DCT(デュアルクラッチトランスミッション)搭載車を壊れにくく乗るためのコツ
DCT搭載車を壊さずに乗るコツを理解するためには、オートマとの違いをざっくり知っておく必要があります。
ということで、個性的なDCT(デュアルクラッチトランスミッション)と通常のオートマ車の違いをわかりやすく表にまとめました。
デュアルクラッチトランスミッション | オートマチックトランスミッション |
---|---|
2つのクラッチを備えており、シフト変更が素早く行われる | トルクコンバーターとプランタリーギアセットを使用している |
燃費が良く、パフォーマンスが向上する | 燃費はDCTやマニュアル車に比べてやや低い |
高速道路やスポーツ走行に適している | 都市部での走行や街中での操作がスムーズ |
運転時の操作感がスポーティである | 運転時の操作感が滑らかである |
クラッチペダルがなく、シフトレバーまたはパドルシフターで操作 | ドライブレンジセレクターを使用して操作 |
オートマチックトランスミッション |
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トルクコンバーターとプランタリーギアセットを使用している |
燃費はDCTやマニュアル車に比べてやや低い |
都市部での走行や街中での操作がスムーズ |
運転時の操作感が滑らかである |
ドライブレンジセレクターを使用して操作 |
デュアルクラッチトランスミッション |
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2つのクラッチを備えており、シフト変更が素早く行われる |
燃費が良く、パフォーマンスが向上する |
高速道路やスポーツ走行に適している |
運転時の操作感がスポーティである |
クラッチペダルがなく、シフトレバーまたはパドルシフターで操作 |
DCTは素早いシフトチェンジが可能で気持ちのいい加速を味わえる一方で、急激なアクセル操作や乱暴なシフトアップはトランスミッションに負荷をかける可能性があります。
「ゆっくり発進」・「完全停止してからのバックギア切り替え」を丁寧に操作することで寿命が伸びますよ。
発進するときのコツ
発進時はすぐにアクセルを踏まずに、クリープのみで前進したのを確認してからジリジリとゆっくりアクセルを踏むようにしましょう。それ以降は踏み込んでも構いません。
アクセルペダルをゆっくりと踏み込むことで、トランスミッションへの負担を軽減することができます。
信号待ちからの発進では「こいつ遅いなぁ、早く行けよ」と言わんばかりに後ろから接近されても、構うことなく自分のペースで走ることが需要です。
「お先にどうぞ〜」って譲るのが大事。
交差点や一時停止では、モタモタしていると後続車や走行中の車を邪魔してしまうことになります。交差点では無理に割り込まない、一時停止は完全停車した後にすぐにアクセルを踏まないことに注意して運転すると良いでしょう。
これらはDCTを労わるだけでなく、安全運転にもつながることなので、慣れてしまえば一石二鳥な習慣です。ぜひ意識して運転してみることをオススメします。
バックするときのコツ
バックギアにギアを入れてすぐにアクセルを踏むのもNGです。
まずはしっかりと完全停止してください。
ギアをRにいれて、一息ついてからアクセルペダルをゆっくり踏むことでミッションを守ることができます。
「周りの車の邪魔をしてはいけない」と焦って急発進してしまいがちなので、意識して優しい運転を心がけましょう。
この心がけで、バックギアに入らない故障リスクが減少するよ。
長時間の渋滞や低速走行時の注意
DCTは低速走行時や渋滞時に熱を持ちやすい傾向があります。長時間の渋滞や低速走行をなるべく避けて運転しましょう。
とはいえ避けようがない場合もあります。
そんな時は過熱を避けるために、定期的に休憩を取り、エンジン冷却を行うのも効果的です。
渋滞が続くと明らかに変速ショックを感じる時があります。そうなったら休憩しましょう。秋冬ならば30分くらいで回復します。夏場は冷えづらいので、渋滞を避けた道選びや行動する時間帯を工夫する必要があります。
経験則ですが、渋滞を避けて裏道を選んでばかりいると、一時停止や右左折が多く発進時の負担が増えて悪影響になる気がします。
有料道路や渋滞の少ない大通りなどを選ぶ工夫ができると良いですね。
メンテナンスの適切な実施
日本の道路事情は、信号や渋滞が多いので「過酷か使用環境」といえます。DCTミッションは、定期的にオイル交換やフィルターの清掃を行うのが望ましいです。
これによってトランスミッションの性能と耐久性を維持することができます。また、メンテナンスの際には信頼できる整備工場を選ぶことも重要です。
DCTは輸入車に多く、国産車にはほとんど使用されていないので適切にメンテナンスできる整備工場は少ないのが現実です。
DCTミッションオイル交換を依頼しようと問い合わせたところ、10社以上に問い合わせて、作業ができて見積もりをもらえた工場が2社しかありませんでした。
検索してもホームページがない整備工場も多いから、直接聞いてみないとわからないことがほとんどなのが現状です。
筆者がDCTオイル交換をした時のブログも良ければ参考にしてください。
整備工場選びで失敗しないために、輸入車整備の知識がしっかりある場所を選びましょうね。
これらのコツを守ることで、DCT搭載車を長く乗り続けることができます。これからも安全かつ快適なドライブをお楽しみください。
本日は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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