新しい仮想通貨「ワールドコイン」が、世界で注目を集めています。
その特徴は、Orb(オーブ)という球体のマシンを使った虹彩認証をすることで、人間ということをデジタル世界に証明できる技術を備えていることです。
虹彩認証は、最も安全性の高い生体認証の1つであり、なりすましやアカウント乗っ取りを防止することができます。
本記事では、ワールドコインの概要から存在する意味。また、今後の可能性についてわかりやすく解説します。
ワールドコインに興味がある方、仮想通貨やブロックチェーンに興味がある方は、ぜひご覧ください。
ワールドコイン(World Coin)とは?
ワールドコインは、ChatGPTで有名になったOpenAIの創設者であるサム・アルトマン氏が手掛ける新たなプロジェクトです。
史上初、人間の瞳の虹彩データを使うことで人間であることを証明し、虹彩を登録することで無償で配布される独自通貨WLDはグローバルデジタル通貨を目指す。というプロジェクトです。
Orbと呼ばれる虹彩認証デバイスを使って人間の虹彩を登録し、個人を識別できるWorldIDを発行しています。
虹彩データを提供した報酬として、定期的にWLDトークンを受け取ることができます。全人類に不労所得を配布したらどうなるのかという社会実験も兼ねているようです。
ワールドコインのWLDトークンの供給枚数は、この先15年間は100億枚。
15年かけて4分の3をユーザーに分配して、残りをTools for Humanityのスタッフと投資家に分配する計画です。
世界ではすでにケニヤや南米で虹彩認証が進んでいて、日本にもつい最近Orbが来日して話題になりました。
2023年9月現在では、東京・大阪に常設会場があります。
ポルトガルでは、虹彩認証が開始されてから2ヶ月で16万人のユーザーが個人情報を提供。
※現在、ケニヤ政府は虹彩認証を禁止にしたようです。
虹彩とは、瞳孔(どうこう)の周りに広がるドーナツ状の部分のことです。いわゆる黒目の部分。
虹彩は、色や模様が人によって微妙に異なっていて、個人を認識するのに最高レベルの個人情報なんだとか。
虹彩認証とは、この虹彩のパターンを分析して個人を識別する技術のことなんです。
指紋認証とか顔認認証よりもずっと精度が高いから最強なんだってさ。
虹彩のメリットは、指紋や顔認証よりも認証精度が高く、変化しづらいという特徴があり未来の認証方法として注目されています。
現在の認証方法といえばパスワードや指紋認証ですが、これではひとりの人間が複数登録できてしまいます。
それが原因で、同一人物がSNSなどで複数のアカウントを作成できるという問題がありました。
裏アカウントをたくさん持っている人には悲報ですが、虹彩認証のWorldIDが普及すればそれはできなくなります。
虹彩は個人を認証するための変えられないパーツなので、1人1アカウントしか作成できなくなります。
その結果、SNSなどでアカウントを量産して詐欺やなりすましや嫌がらせなど、悪用される危険がなくなる平和な未来が実現します。さらに、AIが運用するbotアカウントなども使えなくなります。
虹彩認証を必須にすれば・・・個人を確実に特定できるから、SNSなどのアカウントを悪用した詐欺などの犯罪はもうできないってことか。
さらに、虹彩を提供するだけで定期的に報酬を受け取ることができるのも魅力のひとつです。
ワールドコインアプリをスマホにインストールして、Orbスポットへ行き虹彩認証を済ますだけ。あとは放っておくだけで自動的にWLDトークンが配布されます。
付与されたWLDトークンは、他の仮想通貨にしたり、現金化することができます。
個人の固有性を証明できて、価値があるWLDトークンを無料で受け取れる。最高にクールですよね。
Orb(オーブ)とは?
先日、Orbスポットで撮影してきました。この銀色に輝く球体がOrbです。
Orbは、ドイツで開発されたワールドコインの配布と利用を管理する虹彩認証デバイスです。
本体の大きさはメロンくらいで、ボディーはメッキで鏡面になっています。
中央にはカメラと、認証完了を知らせるLEDがついていました。認証中は英語の音声が流れていました。
ワールドコインは現在、このOrbを世界中に配置してWouldID認証をしています。
虹彩データを提供しても大丈夫なの?安全性は?
なんとなく理解できたけど…虹彩データって提供して大丈夫なの?
じつは、どのようにデータが利用されるのか、まだまだ不明な点が多いんだ。
身体の中で一生変化が起きにくく、偽造もしづらく生体識別ができる虹彩データ・・・これって本当に提供しちゃって良いの?
このように不安になりますよね。僕も少し不安です。笑
結論、安全なので大丈夫です。虹彩認証データの悪用は起こらないだろうと考えています。
結論、ワールドコインは安全です。
なぜなら、悪用した場合の利益よりも健全に運用したほうが利益が出るからです。健全に運営され続け、利用者が世界中に広まれば、大手企業の個人認証ツールとして将来採用されるようになります。
こうなれば虹彩認証が採用されている限り、ワールドコインは利用料を受け取り続ける事が可能なのです。
また、ライバル企業が同じようなことをしようとしても、虹彩データの収集作業がとても大きな参入障壁となるため、競合が現れづらい。
このような理由から、健全に運営するほうが圧倒的に長期に渡って利益を得ることが可能となるので、悪用はされないでしょう。
健全に運営したほうが稼げるなら、わざわざリスクを負ってまで悪用する必要はないよね。
ということで、つぎでは現在わかっている虹彩の用途を解説しつつ、サム・アルトマン氏が見据える未来についてを解説しましょう。
続けます
個人認証はWorldIDに代替する。SNS企業が必ず虹彩認証を採用する理由とは?
前半で、ワールドコインが発行するWorldIDが最高レベルのセキュリティだというお話をしました。
この虹彩認証を世界中の人間に行い、WorldIDを持っている状況になればSNS企業は必ず提携したがるはずです。
続いては、こうしたワールドコインの強みについて解説します。
ワールドコインの強み
なりすましやアカウント乗っ取りなどの詐欺防止に役立つ
ワールドコインの虹彩認証は、非常に高い精度とセキュリティを誇ります。そのため、なりすましやアカウントや乗っ取りを防止するのに効果的です。
たとえば、従来の認証システムでは、パスワードやIDを盗み取られると、なりすましやアカウント乗っ取りの被害に遭う可能性があります。しかし、ワールドコインの虹彩認証を導入すれば、虹彩のパターンがなければなりすましやアカウント乗っ取りは不可能になります。
XなどのSNSでは、有名人になりすました詐欺が増加しているよね・・・
有名人なりすまして炎上させたり詐欺をする悪い人や、アカウントを乗っ取りフォロワーに対して詐欺をするなどの被害を防止できるようになります。
こうしてユーザーが安全・快適にSNSを楽しめるようになることで利用者は増加。その結果、利用者が増えることで企業側も儲かるといったメリットがあります。
まとめると、ワールドコインの虹彩認証を導入することで
- アカウント登録やログイン時に、虹彩認証を実施することでなりすましやアカウント乗っ取りを防止できる。
- パスワードやIDの変更時に、虹彩認証を実施することで個人情報の漏洩や不正利用を防止できる。
ワールドコインの虹彩認証は、まだまだ開発中ですが、大手SNS会社の認証システムに導入することでSNSのセキュリティを大幅に向上させる可能性を秘めているのは間違いないでしょう。
サム・アルトマン氏はワールドコインで何をしたいの?
ChatGPTで世界に革命を起こしたサム・アルトマン氏ですが、彼は次なる未来へ向けて、ワールドコインで何がしたいのでしょうか・・・
それは、AI革命を起こした本人だからわかる未来への「対策」です。
近い将来、バーチャルの世界ではさらに発達したAIと人間を区別するのが難しくなると専門家は予想しています。
そのような世界では、”人間であることの証明”に価値が生まれます。
人間であることの証明に価値が?・・・どうして?
たとえば、AIが自動で高精度な音声や映像を生成できるようになるとしたら・・・
きっと悪用する人が出てくるんだ。
AIを悪用して人間を騙したり、犯罪に利用したりする人が必ず出てきます。
アメリカではすでに、ディープフェイクと呼ばれる動画が問題になっているのをご存知の方も多いはず。
大統領やハリウッドスターなど、著名人の容姿や声を自分の動きに合わせて自然に動かすAI技術を悪用したフェイク動画のことです。まったく区別できないと危険視されています。
このような悪用を防ぐには、人間であることを証明する手段が必要です。
オンラインでの個人認証は必須ですよね。だれでもパスワードや指紋認証を日常生活で使っていると思います。
たとえば、オンラインショッピングやネット銀行を利用するときには本人確認を行う必要がありますが、
これまでの本人確認手段は、パスワードやIDなどの個人情報を入力する方法が一般的でした。
しかし、これらの個人情報は簡単に盗み取られたり不正利用されたりするリスクがあります。
そのため、より安全で信頼性の高い本人確認手段として、虹彩を使ったWorldID認証の手段が有効なのです。
このように、AIの発達とオンラインでの個人認証のニーズの高まりにより、虹彩認証の価値が高まると考えられます。
今すぐには変わりませんが、数年後には当たり前になっているかもしれない。そう感じています。
仮想通貨ワールドコイン(WLD)の将来性は?
ワールドコインに投資することで、将来稼げるの?って部分が最終的に気になるポイントだと思います。
その運命を左右するのは、「WorldIDが世界中で普及するかどうか。」これだけです。
セキュリティが万全になるなら、普及するんじゃないの?
ここまでの解説を読んだ方なら、近い将来必ず普及する技術になるはずだ。そう思っているかもです。
ですが、改ざんできない個人情報を、謎多き団体に提供するのを良く思わない国がたくさんあるのが現状です。
もし世界中で普及すれば、WLDトークンの価格は一気に上昇するんですけどね。個人レベルでも抵抗を感じるのに、国単位だとさらに難しいのも理解できます。
反対に、普及しなければ投資という観点からは厳しいです。
万が一、GAFAM(Google・Amazon・Facebook・Apple・Meta)などのアメリカ大手テクノロジー企業が採用すればトークン価格は一気に跳ね上がり、お祭り騒ぎになる。この未来を期待します。笑
とはいえ、まだまだ虹彩認証自体が世界の一部の国でしか行われていないのが現状をみると、実現するのはまだまだ先の話になりそうですね。
TikTok・Instagram・XなどのSNSでは、詐欺やなりすましの被害が深刻なのでもしかすると先行して導入することも考えられます。それでもプライスインパクトはすごそうですよね。
まとめ
今回は、OpenAIで一躍有名となったサム・アルトマン氏が手掛ける仮想通貨プロジェクトとして大注目のワールドコインについて解説しました。
最後にオカルト話です、話半分で聞いてください。
みなさん、なにか違和感を感じませんでしたか?
AIを普及させたサム・アルトマンが、AIの悪用を阻止するサービスを展開する。これってなんか”自分で撒いた種”的な感じがしませんか?
パソコンを作った会社が、弱点をついたウイルスを防止するソフトを次に売っているような感じ・・・なんだかこの気持ち悪さわかります?
昔からこのようなビジネスってありますよね・・・わざと弱点をつくっておいて、二重で稼ぐ方法。怖い怖い怖い
人工知能を大衆が使えるようにした未来に起こるトラブルを事前に先読みしたサム・アルトマン氏は、
このWorldIDが必須になるということまで、すでに想定済みということです。
世界で虹彩認証はWorldIDしか達成できていない未来に。虹彩認証以外はすべてAIが解除してしまうということになったら。
どの企業もワールドコインに頼るしか方法がなくなり、世界を掌握することができます。
ガタガタガタ・・・
という感じで最後はSF的な話になってしまいましたが、今後もワールドコイン関連の記事を公開する予定です。
お楽しみに。
今回は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント