小屋の電気、自作すれば?DIYソーラー発電で始めるプチオフグリッド入門

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小屋の電気、自作すれば?DIYソーラー発電で始めるプチオフグリッド入門

物置、作業場、秘密基地…。庭の片隅にある小屋は、男の夢が詰まった特別な空間です。しかし、多くの小屋にはコンセントがありません。ここに、ほんの少しの明かりや電源があったなら…。

こんにちは、YAMANASHI TECHの私です。この記事では、そんな夢を叶えるための「小屋のオフグリッド化」について、具体的なレシピと費用、そして私のリアルな失敗談を交えながら、誰にでも分かるように解説していきます。

目次

小屋の電源「基本の4つの材料」とは?

DIYソーラー発電と聞くと難しそうですが、基本の材料はたったの4つ。まずは、この「基本のレシピ」を覚えましょう。

  • ソーラーパネル: 太陽光から電気を作る、システムの入り口。
  • チャージコントローラー: 発電した電気を、バッテリーに最適に充電してくれる司令塔。
  • バッテリー: 発電した電気を蓄えておく、心臓部。
  • インバーター: バッテリーの電気を、家庭用のコンセントで使える電気に変換する翻訳家。

この4つさえあれば、あなたの小屋に電気を灯す準備は完了です。

気になる費用は?2つのモデルケース

「でも、お高いんでしょう?」ええ、分かります。少し前まではソーラー発電というと高額で、敷居が高かったです。しかし、現在では特に高価だったバッテリーの進化と、ソーラーパネルの低価格化により、初心者でも気軽にチャレンジできるようになりました。
ということで、今回は私が実際に試した経験から、2つの具体的な費用モデルを初心者むけに提案します。

ケース1:最安15,000円コース(中古活用編)

とにかくコストを抑えたい!という方向けの、中古パーツをフル活用したレシピです。

  • バッテリー: 車のお古のバッテリー(無料〜)
  • チャージコントローラー: Amazonの格安PWMタイプ(約2,000円)
  • ソーラーパネル: 中古の200Wクラス(約5,000円)
  • インバーター: 1000Wクラスの新品(約8,000円)

合計目安:約15,000円

【重要】インバーターだけは、絶対に新品を選んでください!

インバーターは、直流と交流を変換する複雑な装置で、常に大きな負荷がかかっています。ソーラーシステムの部品の中で最も壊れやすい部分と言っても過言ではありません。中古品はいつ壊れるか分からない時限爆弾のようなもの。ここだけは、少し高くても必ず新品を選びましょう。

ケース2:安心33,000円コース(新品編)

信頼性と性能を重視するなら、Amazonですべて新品で揃えるのがおすすめです。

  • バッテリー: 鉛バッテリー新品 ×2個(約10,000円)
  • チャージコントローラー: PWMタイプ(約2,000円)
  • インバーター: 1000Wクラス(約8,000円)
  • ソーラーパネル: 100W ×2枚セット(約13,000円)

合計目安:約33,000円

【コラム】3万円の投資で得られる「お金以上の価値」

「初期投資3万円を、電気代で回収できるの?」と考える方もいるかもしれません。しかし、私は断言します。このDIYの価値は、そこにはありません。

電力会社に依存せず、自分の力で電気を作り出すという感動。ゼロから自分の手でシステムを組み上げるという楽しさ。この経験は、あなたの今後の人生において、お金には代えがたいプラスの資産となるはずです。

失敗談:私の最初の小屋システム

こんな偉そうなことを言っている私も、最初は大きな失敗をしました。ネットの情報をかいつまんで「これくらいのパネルとバッテリーで大丈夫だろう」と、なんとなくの感覚でシステムを組んでしまったのです。

晴れた日は、煌々と光る小屋の照明に満足していました。しかし、梅雨の時期、雨が3日続いただけで、バッテリーはあっという間に空っぽに…。照明もつかない、ただの箱と化した小屋を見て、私はシステム設計の重要性を痛感したのでした。

最重要ステップ:あなたの小屋に必要な電力を知る方法

私の失敗の原因は、小屋で「何を」「どれくらい使いたいか」という計算を怠ったことでした。例えば、

  • LED照明(10W)を、1日5時間
  • 防犯カメラ(5W)を、24時間
  • スマホの充電(15W)を、1日2時間

これらを動かすには、どれくらいの発電量(パネル)と、どれくらいの蓄電量(バッテリー)が必要なのか?さらに、天気が悪い日が続くことも考慮しなくてはなりません。この計算こそが、DIYソーラー発電の成功と失敗を分けるはず。安く設備を揃えたいっていう希望だけが先走ってしまった結果、最初に揃えた設備は今ではまったく使えないゴミと化してしまいました・・・

その面倒な計算、アプリが全て解決します

「うわ、やっぱり面倒くさそう…」と思いましたか?その通り、面倒なんですよね。電圧とか電流の計算とか、社会人で使わないし、なんなら日照時間の平均を計算に含めるなんてどうやるの?って感じですよね。

だからこそ、私が作ったアプリを使ってください。無料で誰でも簡単に、自分の使い方に最適なソーラーシステムを設計できるアプリです。

その名も、DIY太陽光発電シミュレーター「ソーラーレシピ」

あなたが「小屋で、この家電を使いたい」と選ぶだけで、

  • あなたの使い方に最適なソーラーパネルのW数
  • 必要なバッテリーの容量(Wh)
  • おすすめのチャージコントローラーやインバーターのスペック

これらを、完璧な「レシピ」として自動で計算し、提案してくれます。

さらに、先ほど「お金以上の価値がある」と話した初期投資についても、「じゃあ、具体的にいくら節約に繋がるの?」というシミュレーション機能も搭載しています。

遠回りをせず、最初から正解にたどり着きたいあなたへ。ぜひ一度、この「答え」に触れてみてくださいね。


>> DIY太陽光発電シミュレーター「ソーラーレシピ」を使ってみる

安全に関するご注意

DIYによる電気作業は、感電や火災のリスクを伴います。バッテリーの接続などを誤ると、重大な事故につながる可能性があります。作業は慎重に行い、少しでも不安な場合は、電気工事の有資格者など専門家にご相談ください。この記事は情報提供を目的としており、作業の結果についてYAMANASHI TECHは一切の責任を負いません。設備を作ったら、火災報知器を上部に付けたり、燃えにくい板などで設備を覆ったりしておくと安心ですよ。もし発火が心配なら、ほとんど火事にならないリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを選ぶといいでしょう。いろいろ検討してみて、もし心配なことがあれば、ご遠慮なくお問い合わせくださいね。

【この記事を書いた人】

著者「たすけ」のプロフィール写真

たすけ / YAMANASHI TECH

電気が通っていない山梨の古屋を手に入れたことをきっかけに、独学で太陽光発電を学び、現在では複数の独立型電源システムを設計・運用。自身の「初心者の頃につまずいた経験」を元に、誰もが安全・低コストで太陽光発電デビューできるアプリ「ソーラーレシピ」を開発。YAMANASHI TECHのメンバーとして、DIYで暮らしを豊かにする技術情報を発信している。


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